kayesque

本と映画と、ときどき音楽 旅と雑多な考えの記録

中国起承転結 (2)

(今回、ちょっと記事が長いので、2つに分けます。

中国起承転結 (1) - kayesque ※(2) は写真が多め。)

 

中国の自動車

中国の交通機関について、電車の駅でも空港でも、構内に入る時点で

セキュリティチェックが行われるというのは有名な話。

(おかげで、新幹線に乗りたい時には、遅くとも10~15分前には

ゲート前に控えなければならない。切符を買うにもチェックイン

するにも、パスポートの提示が必要。)

でも、それがないバスやタクシーが日本同様かというと、そうではない。

 

プチトラブルで電車を逃し、温州へは高速バスで行くことに。

その日は中国の祝日で、上海発の、全国各地に向かう電車の切符が

全て売り切れてしまっていた(!)。次の日の電車賃も5倍ほどに膨れ

上がっていたから、代わりの電車が調達できない。

じゃあバスで行こう、という具合。

電車の運賃も、航空機同様に変動するんだなぁ。

 

(ふわーーーーっ、)っバンッ!!

 

中国のバスでは、座席の上で人が飛ぶ。

道の問題なのか、車体の問題なのか、ドライバーの問題なのか。

段差を越えるたびにお尻が浮いて、バンッと叩きつけられる。

 

高速バスは日本のそれより明らかに古く、空調は扇風機。

長旅の間ずっと、天井がギシギシガタガタ爆音を鳴らしていた。

路線バスはあまり古く見えないけれど、とにかく段差で体が浮く。

連れが楽しそうにいうことには、彼は高校時代、バスの天井まで

浮いたことがあるらしい。

 

「次は○○停留所です」といったアナウンスも掲示も無い。聞くと、

中国では、こう言ったアナウンスや社内の掲示板があるバスの方が

少ないらしい。

中国で暮らす外国人は偉いなぁ。

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でもとりあえず安い。

路線バスは、地区内ならどこまで乗っても2元(34円くらい)。

高速バスは、高い祝日に7時間くらい乗って220元(3,700円程)。

 

一方のタクシーは、カーチェイス

路上のタクシーはどれも、けたたましくクレクションを鳴らしながら、

右に左に車線変更を繰り返し、猛スピードで走り抜ける。

えぇぇぇぇ。思わず声が出る。

日本では全然、乗り物酔いなんてしないのだけど、流石にこれは

「うぷぷ」ものだった。

 

どうも、客数を稼ぐためのカーチェイスらしく、相乗りもごく普通

のこと。道中に乗りたい人がいればどんどん拾う。お客さんも、

空車でなくてもどんどん乗る。

 

でも、やっぱり安い。「結構乗ったなぁ。」とか思ってメーターを

見ると、14元(250円くらい)とかなんだなぁ。

ちなみに、自家用車を使ってUBERみたいなもので稼いでいる

ドライバーさんに乗せてもらった時は、大変な安全運転だった…。

 

みかんじゃないよ

温州では、広い中国の中でも一番と言われる難解方言が話されている

とのこと。温州では、連れのご実家に泊めてもらった。

現在、話せないなりに中国語を勉強中なのだけど、温州語での会話は

聞いていて何の検討もつかない。だって、日本人は“ざいぱんなん”、

お湯は”きっす(ぇ)”みたいな発音をしているのだもの。

でも、私がこうして平仮名で表現できる通り、温州語に出てくる音は

日本語のそれに、ちょっと近い。

 

世界中にある問題だけれど、悲しいことに、温州の若者には温州語を

話せない人が多いのだそう。温州に限らず、中国の方言は、標準語と

大きく異なり、互いに会話が成り立たない。

学校でもみんな標準語を習い、現代中国語の文字(拼音や漢字)で

表記できない方言は、絶滅が危惧されている。

全然わからないながら、このとってもチャーミングな温州語が失われる

のはとても悲しい。(標準語を話せるようになるのが先だけど、)

ざいぱんなん、ちょっと頑張って温州語も勉強しようかな。

 

ぜぃぜぃあ。

連れの実家があるメインエリアを少し外れると、小さな町がある。

古いアパートが立ち並び、どの窓にも鉄格子がついている。

中国っぽい。

もう少し行くと、古い一軒家が続く。低い建物の屋根の先に、街の

中心にあった大きなビルが見える。細い道を挟んですぐ、昔と今が

隣り合う景色。中国っぽい。

 

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歩いていると、立派な古い建物に行き着いた。

この土地の先祖がどこから来て、どんな暮らしをしてきたかが壁画の

ように記され、資料館のようになっている。

全て木でできた建物、日本でいうと、お寺のような作り。

だけど建築様式(?)は違うようで、柱に木の杭のようなものをたくさん

打ってある。また、建物の外側に色を塗った形跡があまり無く、

「ザ・木造建築」という外見だった。

入り口で少し挨拶したおじさんが中まで来て、何か「いい感じでしょ

?」みたいな事を言っていった。私たちが気に入ったのを見て嬉し

そうにしていたのが、私も嬉しかった。

 

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去り際、連れはおじさんに言われて、訪問者名簿に名前と電話番号を

書いた。なぜ電話番号が必要なのかは、連れにもわからない。

もしもし、俺のこと覚えてる?あそこ良かったでしょう、ねぇ?

と、電話をかけてでもくるつもりなのか、とか妄想する。

「ぜぃぜぃあ」(温州語の”謝謝”)といって、おじさんとさよなら。

 

ちなみに、中国の個人情報は、日本ほど重視されていないようで、

町のいたるところに、「この地区の〇〇担当官」みたいな案内が

各人の氏名・携帯番号と一緒に張り出されていた。

 

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本場の杏仁豆腐おいしい

 

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蛇を売っていたり

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麺の上に豚の血が乗っていたりもする

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中国の犬はよく寝る

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小さな村の、昔ながらの暮らし

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「電気を盗むものは国を盗む」…標語?

旅の最後に訪れたのは、临海。

日本では「臨海」というと、地名というより地理的特徴、という

印象だけれど、これが地名。

まだあまり観光地化していないため、のどかな中国を楽しめる。

万里の長城ではないけれど、ここにもgreat wallがある。日本の

侵攻に備えるために作られた長城で、これを建てた人は英雄として

語り継がれている。

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夜のダンス

中国の公園といえば、朝の太極拳、昼の運動のイメージだった。

でも、公園の夜が面白い。いたるところで、おばさまたちのダンス

がみられる。夜、散歩していると、大きな音が聞こえてくる近付く

と、おばさまたちが、10人前後とか、それよりずっと大きな集団

とか、グループに分かれて、昔のパラパラみたいな踊りをしている。

このダンスが実に多種多様で面白い。

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中でも統率がよくとれていたのは、この临海のグループ。

男性も入った大きなグループだった。

複数人や現地の人と中国を旅する際には、ぜひみて見てほしい。

 

海外の薬

ここで、訳あって1つ、薬を飲むことになった。

中国の薬はとても強い。頭ではわかっていたけれど、ここまで

とは驚いた。薬を飲んで、お腹の中に風神雷神が来てしまった。

発熱もして、半日以上、歩くのもままならなかった。

当たり前のことだけど、皆さんも気をつけましょう!

 

たくさん歩いて、たくさん見て、たくさん食べて、色々あった。

色々あったけど、おかわりしたくなる。そんな国。

中国広し。吉林省や四川、広州、もっと色々いってみたいけれど、

連れのご家族や訪問地の人々との出会いがとっても面白かった

温州は何度でも行きたいし、あまり歩けなかった临海は、今度こそ

長江も見て見たい。

 

桃太郎軍団的な何か

中国のお寺に行ったら、屋根の先を見てみてほしい。桃太郎軍団的な

一団が連なっていて、結構可愛い。

彼らはそのお寺を守っているらしい。

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りんご飴

日本でもおなじみりんご飴。

いろんなのバージョンがあるようだけど、とっても綺麗で美味しかった。。

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