kayesque

本と映画と、ときどき音楽 旅と雑多な考えの記録

思い立ったらベトナム。期待値コントロール。

ダナン。

ご好意でお世話になったSAKURA FRIENDS CAFEに戻る。

荷物を受け取る約束の時間にはまだ少し早く、お店はお昼休みの時間。

近くに、いい感じのカフェでもないかな。そういえばお昼もまだだった。

kayesque.hatenablog.com

 

 

ちょっとのつもりがぐんぐん歩き、ある交差点のカフェに入った。

控えめながら、ぱっと見てもクリスマス用とわかる飾り付けがかわいいお店で、ケーキとコーヒー。

そうだ。ここは温かいけど、もうすぐクリスマスなんだ。

 

思い立ったらベトナム。期待値コントロール

ホイアン へ向かう街中、タクシーの車窓から見えるリゾートホテルや娯楽場のエントランスには、大きなクリスマス飾りが置かれていた。日本のクリスマスに慣れていると、こんな光景は新鮮だ。草木が緑色なのに、海が青いのに。

歩道の上で、若い男性が、プロモーション用のサンタの着ぐるみを着るのに苦戦している。その支度をあけっぴろげに路上でするというのも、味がある。

嫌いじゃない。

 

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お寺で見つけた、ギャグっぽいポスター。

わたしとBooking.comTAXIとタクシー会社と

ダナンからタクシーで50分ほど、ホイアンのホテルに向かう。

待ち合わせ場所では、B4くらいの紙に書いた筆者の氏名を持って、ドライバーさんが待っていた。

フルネーム。内心、インターナショナルに、無防備に晒される個人情報に少しどきっとしたのだけど、まあ仕方ないか。

初日のダナン市街地→ホテル間、最終日のホテル→ダナン国際空港間の移動は、初めてのBooking.comTAXIを使った。宿を予約したからだったか、アカウントのランクのおかげだったか、少し割引がきいていた。Grabの実態もベトナムの街も想像するしかなかった出発前に、馴染みのあるサイトで予約できるのが頼もしかった。

 

日本を出発する2日前だったか、チャットアプリにタクシー会社からメッセージがあった。筆者のpick upの担当会社に決まった旨と、移動の詳細を確認するものだった。

ふむふむ、○○タクシーさん、よろしくお願いします。ふむ…予約番号ちがくない?筆者の性別もちがうけど、それはまあいいか。待合せ場所と目的地は、おーけー。

…あれ。出発日、明日?それはこまるよ、まだ普通に日本で仕事してるもの。

 

何度目かの、カオス

その日は帰りが遅かったから、チャットをみたのが深夜帯。サイト側のミスか、タクシー会社のミスかわからないけど、明日迎えに来られて料金が発生したら困るから、とりあえず止めないと。

今回のベトナム旅行では、タクシーに限らずいろいろな予約で、相手の担当者とメッセージのやり取りがあった。丁寧なんだけど、その割にこういうの多いんだなあ。笑

 

Hi. 深夜にすみません。予約番号と出発日がちがいます、確認してください。念のため、わたしからもサイト側に連絡しておきます。明日はそもそもベトナム国内にすらいません。とにかく添付するバウチャーの日時までは迎えに来ないでください。

翌日の午前中に返事がきた。

こんにちは。一旦、今日のpick upは無しにする旨、了解です。でも、申し訳ないけどあなたが添付したバウチャーの内容では、予約が見当たりません。サイト側から返事がきたら教えてください。

差し止めが間に合って良かった。けど、おたくの会社では確認してくれないのかい。日付は違っても名前と時間、経由した予約サイトが一緒なのだから、全くの別人ではないことがわかるはずなのだけど。

 

Booking.comは、宿とTAXIで顧客相談窓口がちがう。一つのサイトで予約できるからといって、間違って宿の窓口に連絡してしまうと繋いでくれないので注意されたし。

翌朝、タクシー会社からの返信よりも早く、寝ている間に来ていた、宿の方のカスタマーサポートからの「対応できない」という返信を確認。そうなのか!TAXIの方に連絡を入れ直す。

チャットではなくメールのやり取りだったから、対応速度が少し不安だったけど、担当者ファリドさん(?)の対応が迅速で助かった。出発の前日には、サイト側、タクシー会社側とも予約した通りの情報に整理できた。

良かった。…ええと、たぶん、日本のサービスだったら、予約客が間に入って連携ミスの調整をするってことはないのだけど。笑 結果的にトラブル無く済んだから、という前提で、旅はこういうごたごたがあるのも楽しい。

 

タクシー料金の実際のところは、利用してみたら案外に快適だったGrabの方が安上がりだったかもしれない。でも「仮にスマホWi-Fiルータの電源が切れても、決まった時間に決まった場所に行けばホテルに行ける」という安心感があって、今回は使って良かったと思う。

 

旅で、謎スキルアップ?「人に期待しない」賢者になりたい

筆者は、決してまだ旅慣れた方ではないのだけど。

海外旅行の回数を重ねるごとに、変なスキルアップをしている気がする。海外・異文化に対する緊張感というのは保ちつつも、ちょっとしたハプニングならさほど動じなくなった様な。

いや、これって。動じなくなった、というか、「無意識の期待」みたいなものを、手放すことができる様になってきたのかな。自分の「当たりまえ」にそぐわないことがあった時、なんでやねん!の前に、なにかワンステップある感じ。

今の会社は、日本人同士ても「異文化すぎる」人たちが多い。そんなのもあって、知らず知らずのうちに、鍛えられているのかもしれない。

 

とはいえ、会社だと、筆者の「期待しない」力(りょく)はまだまだで。

「いや、そう行動したら、あそこまで影響が出るって、わかるじゃん」「なんで、その文脈で、ここまでやらんの」とか思う。口には出さないながら、結構、思ってしまう。

本来は、そんなことを考えている間に使うエネルギーを、速攻で軌道修正に回した方がお得なわけで。

自分の頭が、自分より年齢やキャリアが上の人より先回りして動くことも増えてきたことはちょっと嬉しく思いつつ、内心のリアクションが未熟な自分自身が嫌な今日この頃。「人に期待しない」を模索中のこの頃。

以前より落ち着いて旅行ができる様になってきたのは嬉しいけれど、これでは足りてない。自分、修行が足りないなぁ。

 

日本人全般にありがちなことかもしれない、とも思う(すみません)。

「おもてなし」とかいうけれど、海外の環境や、海外からきた方には寛容なのに(あるいは、寛容の仮面をかぶり)、同胞に厳しい。なまじアイデンティティを共有しているせいか、期待値が高いことによって互いに社会を生きにくくしたり、勝手に苛ついたりしている様で。

そんな矛盾を感じてか、筆者は「日本人は優しいよね」と言われたり、日本文化を称える様なテレビ番組をみたりすると、その度、申し訳程度の誇らしさの他に、なんとも言えないモヤモヤを感じる。

 

最近サボり気味の、瞑想でもしようか。

生きてるって、身震いするほど恥ずかしい。今日も、滑稽な己の『舞台』で。

大きなプロジェクトの最中、重めの仕事を1つやりきった反動。

知恵熱冷めやらぬ土曜は、管理部門のくせにエンジニア向けの一冊、

久々に休日気分を味わいたかった日曜は、あまたの積読小説から。

 

本を買うときには、ほとんどフィーリングで選ぶ。

そのくせ、うず高く積んで積読本にしてしまう。

当然、読み始める頃には何で買ったのか忘れている事もある。

 

 

舞台

好きなタイプの装丁じゃないけどなぁ。

 

裏表紙に目を落とす。

太宰の『人間失格』が好き、初めての海外旅行で盗難に遭い無一文、

自意識こじらせ系の、29歳男性。

 

え。

やばいやつじゃん。

 

やばいのは自分も同じか

ところがこの本、けっこう共感してしまった。

人のあらを探したり、蔑んだりするクセはないけれど、命の危険に勝ってしまうほどに過剰な自意識もないけれど。

この、羞恥の、どうにもならないヒリつき。

それを知っているのに日々新たな羞恥に出くわし、逃れられない感覚。

知ってる。

 

この主人公に共感してる自分、大丈夫か?

あるいは、著名作家の人気作品なんだから、共感するのがマジョリティ?

いや、違うだろうな。薄々気づいてたけど。

巻末の対談で、著者の西加奈子さんは、主人公の葉太に共感するような読者は心配だと言っていた。 

 

生きているだけで、恥ずかしい。

 

文庫版の帯、背表紙に書いてある。

筆者にとってこれは、一言一句たがわず、何年もの間、自分の人生に対して持ってきた感想。

 

思い出した。

本屋でこのコピーを見て、「あ。」となったっけ。

 

その顔、その言動、誰に見せてるの?

途中、主人公の葉太は考える。

社会には、「ここまではセーフ」「ここからはアウト」というラインが、目に見えないが、厳然としてある。(中略)そして、少しでも「あっち側」に行った人間がいると、嘲笑したり、ときには恐怖したりして、結果、排除するのだ。

 

そう、わかる。

「あっち側」に行かないようにと"普通"を演じる自分に、「あえてあっち側」にチャレンジする自分に、むしろ諦めて「あっち側に甘んじている」くせに人の目を気にする自分に、見覚えがある。

 

今の筆者は、一番厳しくて一番気の合う自分自身が筆頭株主なのだけど。

「うん、いいじゃん。」「粋だね。」

右肩に乗った小さな自分がそう言ってくれる選択や仕事ができるようにと、時に軽やかに、時に泥臭く、生きている。

 

思い出す

筆者は、なかなかに引っ込み思案な子供だった。

それに、他の子に比べ、周りの大人の望む像や、同級生に一目おかれる振舞いを心得ていたように思う。

おそらく内向的な性質が原因で、良く言えば観察力があり優等生、悪く言えば自我に貧しく意見が無い、そんな子ども。

 

いい子を演じる内、規律を身につけた。

善悪や正誤には往々にして答えがある。意見の無い人間にも、理解して身に付けるのは難しくない。物心ついて、「ルールを守れる」ことにはそういう側面があると気づいた時には、少し虚しく感じた記憶がある。

正義感が強いその子は、元々カースト上位ではなかったのだけど、クラス内のいじめを許せずに立ち上がった。小さなヒーローは、数の力に押され、しばらく自分もいじめられる。それまでで一番はっきりと、「あっち側」を認識した時かもしれない。

 

「あっち側」では、いろいろ考えた。

諦めて「あっち側」に甘んじようかとか、マジョリティに"迎合"せずに「こっち側」への行く道は無いかとか、寧ろ「あえてのあっち側」がカッコいいのではとか。

いじめを克服しても、高校生になっても、もはや大学生活半ばまで、「あっち側」を意識していた。一概に「あっち側」を問題視するのではなく、いたってニュートラルに捉えてはいたのだけど、いつも頭の片隅にある、煩わしい好奇心の対象。

 

一方で、いじめられっ子の当時から、集団の線引きの「曖昧さ」は見抜いていた。

あっち側だろうがこっち側だろうが、普通だろうが変人だろうが、人間の線引きなんていい加減なもんだ。都合が良くて、時代や環境に合わせて変幻自在。

いつの頃からか、そんな頼りない外界の基準はそれほど気にしなくなった。

 

でもやっぱり

生きているって恥ずかしい。毎日毎日ハズカシイ。

あれができないこれができない、

あれをしちゃったこれをしちゃった。

 

自分はなんてはずかしい奴なんだ、毎日毎日 恥をかかせて、まったく。

こんなはずかしい奴は、この国に2人といないのじゃないか。

どうしてこうなった。

葉太のように、自分の体を力任せに叩いた記憶も、数え切れない。

 

「今後の自分は、思慮深く、用意周到 隠忍自重。はずかしいことなんて、金輪際、起こりっこないんだっ」

誓ってみたことは何度もあるのだけど、そんなのは所詮、実現しないのだ。

 

 

普段はこんなに吟味して、分析的に、考えて生きているのに

羞恥の素って、どうしてコントロールできないんだろう。

 

著者の西加奈子さんが『舞台』で言うには、もう、しょうがないんだそうで。

いいかげん、受け止めなよ、それ。

大丈夫じゃないけど、きっと、大丈夫だから。

この小説は、そんなふうに聞こえた。

 

 

自我ってなんなんでしょうね、一体。

 

ほんとに。

 

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思い立ったらベトナム。ダナン。

早朝6:30、ダナン国際空港

睡眠不足のせいか、裏起毛のスウェットを着ているというのに思ったほど暑くない。

とは言え、このまま移動したら後で暑くなって困るはず、とりあえずお手洗いで1枚脱ごう。

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博物館のゴミばこ。ぺんぎん。

ロータリーの端にお手洗いを見つけ、中に入る。

掃除のお姉さんが何か言っている。振り向くと、こちらを見ているのか鏡を見ているのか。その場には2人きりだから…こちらなのか。

あろうことか、モップを握る手と反対の小指で、鼻をほじっている。

 

何だかわからないけれど、ちょっとこわい。

一旦、お手洗いを出よう。トレーナーを脱ぐだけなら、外でも良いだろう。

 

あの人、なんて言っていたんだろう。

 

両替に失敗

ベトナムでは、宝石店での両替が良いと聞く。

でも今回は、ホイアンがメインの旅だから、わざわざダナンでそこまでは行かない。

空港の両替店が並ぶ区域には、日本語で客引きをする店員たち。

 

レートが悪いといわれるダナン空港で、ベトナムドンに両替。

むむむ、確かに。

というか、フィーは無いことを最初に確認したのに、あのお姉さんなんか電卓に"0.95"て打ってたな。はて。

 

英語が通じなかったのかと思い、最終のレートも「こんなもんか」だったので承諾した。思えば、わざと騙されたのかしらん。不覚。

こんな失敗は初めてだ…。勉強代がかかった。

 

帰りはしっかり、ダナンで評判のゴールドショップで両替。

タクシーのドライバーさんは「もっと便利な両替所を教えてあげる」と言ってくれた。ありがたいのだけど、ごめんなさい。

今回は、損を避けにいく「本気の両替」だから。…フンスッ。

 

今度は本当に上手くいった。事前にネットで調べた当日レートから、全く損をしていない。

"Tiệm vàng Soạn Hà"、Googleの口コミを見たところ、日本円以外の通貨でも、レートは悪くない様子。

 

Yo!って…

街の様子がつかめるまでは、歩きの前にGrabタクシーで移動。

両替所の前で、タクシーを呼んでみる。

車が確定したので、ロータリーに出てその車番の迎えを待つ。

 

すると車道を挟んだ向こう側からYo! Yo!と聞こえてくる。

はじめは、ただ「朝から元気な人だな」と思っていたのだけど。

 

ふと見てみると、おやまあ。こちらに向かって叫んでいる。

呼んでいたのは、客待ちをしているタクシー運転手だった。

Yo!なんて言葉で、初めて呼ばれたYo…。

 

事前の予習で、ベトナムの"ぼられる" "すられる" "ひったくられる"を大変に恐れている筆者が、ミスターYoの車に乗るはずもなく。

タクシーはもう呼んだこと、彼の助けは不要なことを伝える。

その内に、予約したGrabタクシーと合流。

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仏様に限らず、自分が信じる宗教の像を車内に飾る人も多い。

流しちゃったけど

ダナンを離れてから聞いたのだけど、近頃ダナンがアツいらしい。

日本で予習したサイトでは、ビーチはきれいだけど何もない工業地帯って言っていたというのに…!

まあ、自分が満足に回れたのだから良いや。

 

まず、ビーチがきれい。

筆者は海が見える町の出身なので、そんなにもの珍しくはなく、海岸沿いを走るタクシーの車窓から眺めただけなのだけど。

旅路、4度ほど眺めたその波は、なんだかもこもことしていて、どことなく観光地らしいエンタメ性を帯びている。(たぶん)

 

身軽にダナン観光をするには?

これも、出発前に調べていてわかったからよかったのだけど。

ダナンというのは、荷物を預けるのに苦労する街らしい。空港に手荷物預かり所やコインロッカーが無いと聞く。

(そもそもベトナムでは、今やコインが使用されていない)

 

ダナンに宿をとらなければ、荷物をどうするかはキモ。

空港内にある一軒のカフェで、荷物を預けられるという情報も見つけたのだけど、そこで荷物を預けるには、利用料を払う以外に、命の次に大切と言われるパスポートを預けなければならないらしい。

また、海外の旅行ブログで「荷物預かりサービスを提供中」と紹介されていた旅行会社に問い合わせるも、音信不通。

 

悩んだ末、筆者は、口コミから拾った情報を頼りに訪ねた、市街地のあるカフェに救われた。

 

SAKURA FRIENDS CAFE

地元の日本語学校が運営し、店員さんはそこの生徒さんたちだそう。

なるほど、入店から退店まで、流暢な日本語で接客してくれた。

ちょうどダナンに着いたのが朝だったので、揚げ春巻きとサイゴンコーヒーで朝ごはん。食べ方にちょっと迷ったけれど、おいしい。

店構えもauthenticに和風で、海外にいることを忘れてしまいそう。

店内にあったチラシによると、児童養護施設の支援もしているそうで。カフェではハンドクラフト品の販売も併せて行っている。

 

ごちそうさまの後、ネットの情報に半信半疑で、同時に申し訳なく思いながら、「荷物預かり、お願いできますか?」と聞いてみた。

ぐっ!と親指を立て、慣れた様子で嫌な顔一つせずに引き受けてくれた。

引取り時間を約束して、辺りの散策にのり出す。

横浜で開催されるという「ベトナム希望レストラン」も、是非いつか行ってみたい。

 

ありがとうございました。

 

アジアンテイストのステンドグラス

ダナンのランドマークと言えば。ピンク色の大聖堂を見に行こう。

空港からの車窓、先のカフェ周辺までの路をみるに、全体的に少し足場が悪いけど安全に歩けそう。

旅先ではできる限り、歩いて街並みを観たい、という想いがある。

20分くらい?歩いてダナン大聖堂に向かう。

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わんこと一緒に信号待ち。朝のあくび。

横断歩道の手前、地元のおばさまが満面の笑みで話しかけてきた。

ベトナム語だから、何を言っているのかはわからない。物売りではないから、何かを売りつけられるようなことはないだろう。

 

英語で「ごめん、何言ってるかわかんないや」と言ってみる。

相手は、お構いなしに話し続け、腕を組んできた。

「あれ、これなんかヤバいやつかな」、「でも悪い空気は皆無…」

とか思っているうちに渡りきり、同時におばさまも、徹底して言葉通じぬ異邦人から離れ、どこかへ行ってしまった。

 

いったい、何だったのだろう…。

でも、横断歩道は現地の人と一緒に渡ると安心だな。感謝。

 

ダナン大聖堂までの道は、難しくない。でも、正面に立つまで到着

に気づかなかった。建物に囲まれた、街中の大聖堂。

 

「鶏協会」として親しまれるパステルピンクの姿は確かに可愛い。

まだ朝だというのに、中国からのツアー客や諸国の観光客でごった返した大聖堂。

映え。自撮りをする人が多い。

 

ピンク一色の正面とはうって変わって、歴史を感じさせる木目が見える側面は、アジアンフェイスの聖職者たち(?)を描いたステンドグラスと相まって、何だかいい感じ。

ちょうどミサが始まろうという時間で、中には入れなかったけれど、教会の周囲に点々と置かれている動物モチーフやノスタルジックなベンチ、謎の岩場など、信仰の無い筆者にも目に楽しい。

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ダナンの洞窟は、よじ登る系。

そして、ダナンと言えばもう一つ、五行山。

ネットで観た写真がきれいで、是非行きたいと思っていた場所。

前の記事 ↓ のアイキャッチに使った写真は、その入り口でのもの。 

kayesque.hatenablog.com

 

大理石の洞窟と、寺院がある山なのだけど、観光スポットだからとなめてかかったのは間違いだった。

山はさほど高いものではなく、山を登るにも展望台に立つにも階段があるのだけど、どこもなかなか足場が悪い。チケット売り場に戻る頃には、少し膝が笑った。

 

洞窟の中がその最たるもの。中国からの観光客家族と道を譲り合い、互いに応援し合いながら登ったり降りたり。

個人的に、筋肉痛になるのが好きな(何かを体験した証、みたいで。)筆者は楽しんだ

けれど。

これから行かれる皆さま、注意してかかられよ。

 

一方、見ごたえはというと。

正直、洞窟や、展望台からの眺めは、写真から想像していたほどの見ごたえはなく。

西洋系のお客を連れたガイドさんも、お客さんに「いやーこの先はちょっと登ったり降りたりできるけど、特に見るもんはないよ」とかなんとか。人気の洞窟を素通りしていた。

個人的には、寺院・仏塔の美しさや、まったり気ままな寺院の飼い犬に目を奪われた。

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寝たり、起きたり、また寝たり。

ダナンの人の暮らし、とは

次の目的地に向かう前、時間が余ったので、ダナン博物館へ。

ここでは、昔々に現地の人の暮らしを支えた産業や、戦時中のこと、地域の生き物のことなど、ダナンの歴史・文化を学ぶことができる。

「時間が余ったら」なんて思っていた割に、満足に興味深かった。

記事が長くなってしまったので詳しいことは割愛するけれど、これからダナンに行く人には、是非すすめたい。

 

なんだか書きすぎてしまった。

ホイアンでのことは、また別の記事で。

思い立ったらベトナム。歌姫とGrab。

書こう書こうと思っていたのだけど。

ウィーンとプラハに行った時のこと。

そのまえに別の旅に行ってきてしまった。

 

思い立ったらベトナム

やりきった。11月末から12月の頭にかけて、12連勤。

会社のために、研修を受講しに行かなければならなくて。

まあ、土日が研修だからといって12連勤する必要はないのだけど

それでも間に休みを取らず、12連勤という暴挙に出た。

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おさかなかわいい

12日続けて働くと手に入るもの。それは、2日分の振替休日。

「どこか、後ろの土日につなげて4連休をいただくとしよう。」

土日の出勤が決まって最初に思ったのは、狙いは、4連休だった。

 

4日あったらどこまで行けるのだろう。

 

安く楽に飛びたい…!

とりあえずググる

2〜3日で楽しめる海外ってどこだ。

治安が良くて、言語、文化、路地などの難易度があまり高くない、

ブツブツ…

 

ほう、ベトナム

そういえば、先日友人と食べた三日月は美味しかったなあ。

行きは前日深夜の直行便で、帰りは夜発、乗換時間が2.5時間なら、2泊4日と言えど丸3日を観光に費やせる。

 

比較サイトで2番目に安かった往復航空券を買う。

虫除けもぽちって、大枠は決まり。

 

ベトナムの航空会社と言えば…

その安かった航空券というのはベトジェット

アオザイ姿のCAさんで有名なベトナム航空と並ぶ人気どころ。

頻繁にプロモーションを行い、コスパの良さと新しめの機体で有名。

一方、対応が"むむむ"で遅延やトラブルが多い、という評判もある。

利用した結果、今回は、どちらの前評判も正しかったように思う。

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帰りの便が1時間遅れて、どこの持ち場のスタッフさんも助けてくれなくて、乗継では走りに走った。

荷物ぜんぶ機内持込みでよかった。

おまけに、やっと着いた搭乗カウンターで、既にチェックインの際に計量した機内持込みキャリーを再度秤に乗せる。ギリギリまで追加料金の課金を試みる会社だと聞いていたけど。本当にやるんかい。

荷物軽くてよかった。

でも、乗換した機体は、なんかミストが出て、淡いライトが素敵。

真新し気な白いプラスチックが綺麗な飛行機だった。

 

んー、アンバランス。

まあ、喉元過ぎれば、いい思い出…かな?

 

今回のベトジェットのフライトでは、もう一つ、印象に残った。

それは、(たぶん)日本でも聞いたことがある、可愛い声の歌手の歌が2曲と、何だかぐっとくる歌詞の1曲のループ再生。

「これなんて曲だろ。曲調べるアプリ消しちゃったなー。」とか思いながら帰国し、数日後に断片的に覚えている歌詞で検索した。

 

1曲目。可愛い声で、個人的には日本でもベトナムでも最近聞いた曲だから驚いた。

検索結果にはCyndi Lauperがヒットした。

いや、世代違うじゃん。というか絶対声が違う。もう少し調べよう。

繰返し聞いた声の正体はFiona Fungという香港の歌手だった。

Cyndi Lauper "True Colors"のカバーが、とても耳に残った。

2曲目も同じ声。"Proud of You"という曲。飛行機のみならず、ベトナムの街中でもよく聴かれた。

3曲目は、世界的に有名な曲らしい。Pham Quynh Anhという歌手の"Hello Vietnam"。

ベトナムから欧米に亡命した家族の二世が持つ、アイデンティティの揺らぎによる哀愁を歌った曲で、美しさと苦しさを併せ持つ響きがなんとも言えない。

こんな3曲を知れたのも、私にとっては旅のいいお土産。

 

手厚いんだかそうでもないんだか

いつものサイトで宿を予約する。

他国に行くのとちょっと雰囲気が違うのは、メッセージのやりとり。

 

出国前に旅程の調整で宿を変更したから、今回は複数宿に予約をいれる機会があった。

そこで気づいたのは、宿を予約すると必ず確認の連絡が来たこと。

「こうでこうでこういう内容でいいんよね?」というメッセージからのやりとりが発生する。面倒な一方で、ちょっと安心な感じも。

ただ、英語があまり上手じゃない人も多いせいか、文化なのか、文脈的に会話が成り立たず「ちゃんと読んだ??」みたいな事もある。

 

今回は、自分史上初めての海外でのマッサージも予約してみた。

ここでも、予約を入れ、迎え(来てくれる!)の車の車種・車番を伝えてくれるところまで、メッセージアプリの会話で進めた。

 

賛否両論のGrabを使ってみた

ベトナムでは、タクシーのぼったくりが横行していると聞く。

そもそも筆者は海外一人旅でタクシーを使ったことがないのだけど、ベトナムでは他に選択肢がないから、安く安全な乗り方を調べた。

 

というのも、ベトナムは車社会だし、電車やバスは難易度が高い。

電車は観光に便利じゃないし、バスは大声で「おりる!おりるー!」と叫ばないと停まってもらえないことがあるとか。

そんなの無理。

 

タクシーについては、ベトナムでは地域ごとに「ぼったくりリスク低めのおすすめタクシー会社」という情報がネットに転がっている。

オフラインでは、その中からタクシーを拾って、メーターを確認し、荷物やドライバーの言動に注意しながら乗る、というのが定石。

しかしながら、それでも言いがかりやぼったくり、盗難が絶えないというのだから、旅慣れていないこちらは身構えてしまう。

 

どうやら、Grabというアプリを利用するのが一番間違い無さそう。

Google Mapとも連携していて、配車前に料金が確定。事前にカードを登録して、現金の受け渡しを避ければ、怒鳴られたり言いがかりをつけられたり、お金を奪われたりして予想外に散財することは防げる。

ということで、今回はGrabを利用した。

 

配車アプリ初心者の筆者は何が一般的なのかは知らないが、Grabもベトナム国内のホテルやマッサージ店と同じく、大体はメッセージがくる。

「うっしゃ迎えいくでー」とか、「ついたー」とか、ドライバーさんが送ってくる。

 

その中には「ついた!5分以内に来ないと追加料金だよー。」

とか言いながら約束の合流地点から離れたところにいるドライバーもいたのだけど。

ネットの前評判で、同じパターンで実際に追加料金を払ったとか、いんちきドライバーが運営に「客が乗車後に目的地変えて困ってる」と電話して、多く支払わざるをえなかったとかいう話を読んでいた。ちょっと焦った。

 

筆者の場合は「いや着いてないやん、来てー」とメッセージすると、ドライバーが約束の場所まで来てくれ、トラブルにならなかった。

要するに、こちらの用心と相手次第では、Grabも要注意らしい。

 

でも、今回ひやっとしたのはその位。オフラインで拾うタクシーより英語が通じるドライバーが多いらしいGrabでは、人によっては運転中に道の左右にあるスポットをガイドしてくれる。

Grabアプリに機能として内蔵されているチップの支払い(任意)を狙ってのことなのかも知れないけれど。

個人的にはトラブルがなかったので、日本で心配していたベトナム国内の移動については、とても快適な結果となった。

 

なんだか長くなってしまったので、このページではこの辺にして。

見てきた綺麗なものや現地での出会いの話はまた今度に。

 

みなさま、2019年もありがとうございました。

良いお年を。

 

さとっちゃうかも。

ベトナム版のお好み焼き」とやらは、思ったより大きい。

三日月型の可愛いやつなのだけど、実際に食べてみると、案外に

侮れないことがわかる。

 

その三日月お好みを一緒にもぐもぐやりながら、友人が言った。

Kayちゃん、気づいたらインドとか行っちゃってそうだよね!

 

遠からぬ未来に、悟りを開いてしまうかもしれない。

ていうか、もう悟ってんじゃない??筋肉痛が好き、とか何なの?

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さとっちゃうかも。

ヨガと瞑想を始めた。

 

最近、なにかと翻弄されている。

どんどん、自分の背中が丸まっていくのを感じて、窒息寸前。

そんな中でも、幸か不幸か毎朝、会社には足が向いてしまうのだけど。

 

仕事もプライベートも混沌としているそんな中、まずは一度、我が

身の実態を把握しよう、というわけ。

 

一度、立ちかえる。

 

色々あったのだもの。 

会社では、ネガティブな事が沢山起こるし、心身ともに余裕がない。

帰り道、歩いていると、感情なんて何も感じないのに、気がつくと

涙が頬をつたっている事がある。

通常、「動じない」とか「稀に見る強靭なメンタルの持ち主」とか

言われている(笑)自分のそんな姿には、ちょっと、びっくりする。

 

当社は、今時のお盆休みがない会社なのだけど、田舎の家族はまさ

かお盆が仕事だなんて思っていなかった。帰省も連絡もしない私に

一体どうなってるんだと電話がかかってきたのだけど、それでまた、

心がぎゅっと苦しくなってしまった。

それ以来、大事な人のお見舞いで何度か地元に帰った時も、家族に

は会わずに東京にとんぼ帰りしてしまう。

  

そんな中、恋人が元恋人になった。

 2年の間一緒にいた相手との間に、根本的な考え方の違いが見つかり

残念な事だけれど、筆者からさよならをした。

毎日、その人のことを気にかける事が日課になっていたのだから、

不意に「ああ、この景色は一度一緒に見たいと思っていたな」とか

なんだか物足りない気持ちになることがある。

 

坐禅を通して、日々の真実を知る。

「瞑想を始めた」といっても、寝る前に目をつぶって呼吸を云々、

というあれ(以前トライしたが続かなかった)ではない。

週末に、決まった場所に集まって坐禅を組む、というもの。

 

前回は、坐禅後に行うワークショップまで参加したのだけど、その

坐禅会のオーナーである方が、興味深いことを言っていた。

 

禅仏教の思想は、他の宗派で重視する輪廻だとか死後の世界と言う

のにあまり重きを置いていないんだそう。

そう言ったスピリチュアルなことよりも、その日その日のリアルに

関心を向けていて、「日々の真実」というのを探求しているとか。

 

坐禅を組むのに信仰は要らないし、瞑想を繰り返すうち、

自分は何がしたくて、何はしたくないのか

そんなものが、ふっと見えてくる瞬間が訪れるらしい。

 

その先に何があるのか、わからないけれど

どうやったら瞑想中の雑念とうまく付き合えるのか、瞑想のコツが

わかったらどんな感覚が得られるのか、そもそも自分のやっている

瞑想は正しい瞑想なのか、今は、何もわからない。

 

だけれど、彼が言うには、始めはかたちだけでも良いのだそう。

それに、1回5分でも良い。

何度か繰り返すうち、何かが見えてくるのだそう。

 

自分は何がしたくて、何はしたくないのか、それを知るのに瞑想の

力を借りなくても良い人もたくさんいるのも事実。

皆さん自身に合うと思うなら、続けたら良いよ。

そんなことを言っていた。

 

語学の勉強でもある。

ちなみに、この瞑想会、私にとっては英語の勉強会でもある。

会のオーナーを含め、参加者の約9割が日本在住あるいは旅行中の

外国籍の方というコミュニティ。

 

色々なことに疲れて行き着いた瞑想会だけれど、どうせならより、

成長の機会となる方が良いから。

それに、もっと深刻な理由がある。

 

最近、上長の推薦があれば入れるという、会社の英語研修に参加

している。研修の始めに受けた英語テストで1位になったのだけど、

喜んではいられない。一定期間後にもう一度試験を受けて、スコアが

初回を上回らないと、受講料3万円が自腹になってしまう。

 

ぜったいに払わないもん。

ペラペラになるのだ。3万円のためにも。

瞑想と一緒に始めたヨガは、研修で自腹を切らない前提なのだから。

ちょうど、期間あたり、受講料と同額なのだもの。

 

がんばるもん。

メンタルヘルスのために。

フィジカルヘルスのために。

3万円のために。

「中東に行った人」になる。part1

「働き方革命様々やわ〜!」

「改革、な。」

9月中旬、羽田空港でのOLたちの会話である。

 

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それをこうしてネタにしている私も、件の5有給制度を活用して6泊

8日の旅をしてきた。

 
それはいつも突然に

「みんな、この8~10月くらいの間に連休を取ってください」

所属長のアナウンスがあったのは、夏が始まった頃。

「はい、みんないつにする?」

こういう時、集団は黙り込む。

そんな時には、自分が口火を切るようにしている。

勢いよく、垂直に右手を振り挙げる。

「9月あたり、とります。キリッ」

 
Reserved。

連休が決まったということは、旅先を決めなくてはいけないということだ。

 
しょうがないんだもん

具体的には、いつ有給をとろうか。

今年は1日も使っていないから、5日間丸々をとらなければならない。

カレンダーとにらめっこしていたら、見つけてしまった。

今年の9月には、3連休が2回、連続で現れるということを。

これと組み合わせれば、有給が5日間だから、11連休…。ジュルリ

 

…いやぁ、それはさすがにー、

会社の歯車としては、一応思った。

だから、同じく9月に休みたい同僚に聞いてみた。

「私は3連休明けからの4週目狙ってるんだ〜。」

 

わあー、じゃあ仕方ない。4週目に休みたい同僚がいるんだもん。

私は3連休に挟まれた3週目しか都合が合わないなぁ!

みなさん、すみませんね、…!…!!!


11連休である。

 
仕事も旅行計画のうち

直後、会社では新たに、大きめの仕事に複数アサインされてしまった。

メインの担い手である当部からは、社会人歴も職務経歴も大先輩の

はずの人も、その経験・知見を期待して呼ばれた。

とはいえ彼はいつまでも新入社員面の後輩で、既に半年働いていな

がら、会社のことも業務のことも「まだわかりません」。

会議では座っているだけ、手も動かさないし、進捗管理もできない。

 

初めてで手探りの仕事だけど、彼はいないものとして

他の誰がやるよりベストなものを作ってやろう。


経営陣も含め全社を巻き込む仕事で色々面倒だったけど、

ひと月で作り上げた。

休みのちょうど前日まで、きっかり予定通りに仕上げた。

言わばアートである。

 

当部の面倒事は私が片付けましたよ。心置きなく行ってきます。

残るみんな、がんばってね!


行き先はなりゆきで

会社でのプロジェクトや近ごろ鬱っぽい自分と闘いながらも、

旅行の計画を立てねばならない。

今回は、海外には行きたいけれど、特段具体的な目的地がない。

比較サイトで検索をかけまくる。

…北欧かな。

 
3連休に挟まれた所だから意外にシーズンなのか、

航空券は安くなかったり、ツアーは売り切れだったりする。

北欧は諦めた。

物価高いしね。

 
友人のいるスイスから、リヒテンシュタインを通って

ウィーンに抜けるのもいいな。

物価高いけど。

 

「中東に行った人」になる

紆余曲折あったのだけど、航空券とホテルを予約した。

そういえばエミレーツ航空に乗ってみたかった。

一人で空港からフラフラ出て行くわけにもいかないけれど

「中東に行った人」にもなってみたいし。…ただの立ち寄りだけど。


決めた。

ドバイ乗り換えで、ウィーン始まりプラハ終わりの旅。

(記事頭の写真は、ドバイの空港に降りる直前のもの)


以前の記事で紹介した文通アプリには、訪れた土地の切手を集める

機能があり、これも旅行の楽しみの1つになっている。

今回あらたに、UAEオーストリアチェコを追加。

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リフレッシュ…できるかな?

このところは病的なコンディションだった。

鬱々としたり気分が上がったり、人と話せなくなったり。

おそらく原因である会社では、仕事中で気が張っているせいで

症状がでないけど、家族や友人との会話もできなくなった。

 

無感情なのに、会話中に涙が止まらなくなったり頭痛がしたり。

おかげで不眠がちになり、フラフラだし。

一回の旅行で治るかはわからないけど、

とりあえず、ここらで私なりの儀式を一本。


恒例のお楽しみ

ここで1つ、自慢したい。

今回も行きたいところに行って、したいことをしたのに

旅費を大きく削減した自分を褒めたいわけで。

 

今回の、航空券、宿泊、食事、お土産など、コストの総計は、某比較

サイトで見た、航空券とホテルだけのパッケージツアー額も下回る。

自分の工夫で、いかに好き放題、安く、安全に旅するか。

個人的には、この点で自分自身を試すのも旅行の醍醐味。

 


とりとめもなく書いてしまった。

旅行記はまた改めて、ゆっくりと別の記事にすることにします。

となりのプーさん?

ハイ アンド ロー。

よくない傾向だ。

 

仕事でストレスを溜めがちな今日このごろ、呼吸だって浅い。

そう↑ ぅっ↓ そう↑ ぅっ↓

 

この3連休も、とてもじゃないが人に会う精気なんてなくて。

たまの帰省で親孝行でもと思っていたけれど、やっぱり無理で。

むしろ徹底的に引きこもった。

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映画の日。かける3。

引きこもると決めたら、映画の日だ。

3連休初日は、午前中だけと決めて外出。

うっかりセルフ兵糧攻め、なんてことにならぬよう、準備をする。

 

日々の暮らしに疲れて引きこもるわけなので、初めての駅まで。

知らない町を散歩しつつ、物資を集める。

眼鏡の調整とか、初めての珈琲屋さんで一杯とかして、帰ってくる。

持ち物の歪みを整えたり、知らないものを摂ったり。

自分を軽く整える。

 

部屋に帰ったら、お茶を用意して。

いざ、PCの前。今この瞬間から、動かざること山の如し、だ。

 

とはいえ私も良い大人で、学生時代のような無茶は禁物。

夜はちゃんと寝ること。

観るのは3日間で20作くらいにしておこう。にやり。

 

プーと大人になった僕

2日目、朝一番に観る映画は決めていた。

なんたって、この映画の主役は、我が人生の師であるプーさんと、

英国紳士役 最適俳優であるユアン・マクレガーなわけで。

どちらも、個人的な「映画観なくちゃ」ランキング最上位層だ。

 

プーのおばかさん

クリストファー・ロビンといえば、"Silly old Bear"のセリフで有名。

100エーカーの森の仲間たちと遊んだり冒険したり、時にはピンチを

救ったりもする、みんなの頼れる存在の男の子。

でも、本作のクリストファー・ロビンは妻子あるおじさん。

旅行かばん製作に心血を注ぐサラリーマン、立派な会社の歯車だ。

 

見渡せば、クリストファー・ロビンだらけ?

おじさんクリストファーは毎日忙しく、上司にも恵まれない。

真面目がたたって、誰よりも愛する妻子に時間を作ることができず、

家族の溝は深まるばかり。

仕事も家庭も大ピンチ、おまけにしつこい隣人もストレスの素。

どうしよう、どうしよう、どうしよう…

そんな時、記憶の奥底に眠ったはずの、くまのぬいぐるみの声…?

 

いこう、100エーカーの森へ

クリストファーは、再会した親友を手伝って、100エーカーの森へ。

うん十年と経っているけど、森のみんなは変わらなかった。

懐かしい森で彼は、かつて自分が親友に教えたことを思い出す。

すっかり忘れていたそれは、とてもとても、大切なことだった。

 

となりのプー

クリストファーはプーを助けたけれど、おかげでクリストファーは

まるであの日のズオウの様な、身を削る日々の濁流から抜け出し、

岸からの眺めを取り戻した。

そういえば、昨日の私にもプーがいたな。

 

その人は、都会に舞い戻って、生活を侵しながら仕事に精を出し

自律神経が少々イかれてきている私を、とある地方に誘った。

ビルもなく、夜になれば街灯もない。人々は自然の近くで等身大の

暮らしを送っているらしい。次の連休で一緒に行かないか、と。

海の向こうの人なのに、なぜか、こういう日本をよく知っている。

 

君はいつも仕事を頑張っているけど、

「なぜ、頑張っているのか」

時には、それを考えた方がいい。

田舎で見つけた、違う生き方を見せてあげるよ。

 

贅沢にも、彼と私がプー師匠とクリストファーに重なってしまった。

休みができたら、そこへ行ってみようか。なにも、田舎暮らしを勧め

られているわけではない。見て、感じて、視点を増やすんだ。

 

いや、大型連休はもったいないから、海外に行っちゃうけど。

 

ありがちだけど、「帰る場所」

映画やテレビでは、まあよくある話なのだけれど。

帰る場所って、やっぱり必要なんだなぁ。

物理的な場所でも、心の拠り所でも、なんでも良いのだけど。

 

プーと森の仲間たちなんて、クリストファーが忘れた「仕事の書類」

の価値なんかわからないのに、どうやらあんまり幸せなものじゃ

ないことはわかるのに、「それが無いとクリストファーがとっても

困る」というだけで、未知の大都会「ロン・ドン」まで届けに駆け

つけてしまう。

 

あと、時々、立ち止まること。

クリストファーは、何もしないことが最高の何かに繋がると言った。

それが本当かはわからないけれど、確かいつかのTEDスピーカーも、

脳が自動運転(考えずにできる「作業」)モードになる時に、人は

いちばんクリエイティブになる、と言っていた。

 

濁流の中、流されない様に全力で泳いでばかりいると、濁った水と

泡で、自分が何のために泳いでいるのか、わからなくなることがある。

時々あがって、岸に立たなくちゃいけない。

 

みなさんの、100エーカーの森は、どこにありますか?