kayesque

本と映画と、ときどき音楽 旅と雑多な考えの記録

香港・マカオも歩いてなんぼ。

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したたかに大型連休を手配

事務系職種で働く今は、できるだけ年に1度海外に出たいと思っている。

週休2日の会社なのだけれど、今年は毎週6日出勤していたしウズウズ。

思い切って、GWを分断する出勤日2日間、振休をとってやった。

目立たないよう申請を出し、9連休を確保。しめしめ。

すこしチクっと言われたけれど、休み前に仕事はちゃんと片付けた。

プライベートの充実と仕事の充実は、持ちつ持たれつだもの。

 

香港・マカオ、神奈川

連休後半は、神奈川の三浦で日本を訪れた友人の連れ兼通訳をすることになった。

前半はどこにしよう、日で楽しめる海外…

最近中国語圏の友人も増えたし…英語で旅行できるのは

こりゃ香港だな。せっかくだからマカオへも足を伸ばそう。

と、香港・マカオ旅がスタート。

 

なんにせよ、人類と人類だもの

ところで私は、アジア人でありながら、アジア人が見分けられない。

一方、カナダや中国、パプア出身の友人たちはアジア人をパッと見分ける。

あの能力はなんだろう。

 

たとえば行きの飛行機でお隣だったおじさま。

服装から日本人に見えた彼は、CAさんに向かって左手人差し指を高々と掲げる。

「チャ (茶)~」と注文するのを聞いてはじめて中国の方だとわかった。

(友人曰くチャーは中国流で、香港流ではない。)

帰りの飛行機では、全身黒い服装でクール系メイクのお姉さんのお隣に。

「飛行機の上は日本じゃないから」と、英語で軽く挨拶して席につく。

彼女は日本人だった。

 

まぁ、誰がどこの人だろうと、世界中で人は一対一なわけだから。照。

 

わが健脚は最高の移動手段

ひとり旅では、できるだけ歩きたい。

土地の暮らしにズームアップして、そこの空気を味わえる気がする。

スマホは万歩計にもなるから、歩数稼ぎも気になるところ。

前年のシドニーでの自己記録に届かなかったのが悔しい。

 

日本でスマホにオフライン地図を入れ、各目的地にピンをたてておく。

ふらふら寄り道しながら、日毎に色分けしたピンを回りきるのがミッション。

道すがら、道端でパフォーマンスをしているおじさんを発見。

輪くぐりや、金属の器を投げて頭上に重ねる芸(?)など、

成功するとおじさん自らホッとして見せるのがなんとも言えない。

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とはいえ、公共交通も醍醐味の一つ

今回も「土地のもの体験したい病」を発病し、色々乗ってもみた。

長距離移動や、ローカルの移動手段を体験したいときには電車。

路線の端から端まで町並みを眺めたいときには、バスやトラムも良い。

マカオへはフェリーに乗り、往復・発着すべて別の4ターミナルで乗り降り。

特急列車を含むこれら公共交通は、フェリーを除きオクトパスカード

というSuica的なもの一枚で乗れてしまったからまた便利。

 

九龍の歴史博物館で、香港の地形に関して8分のビデオを観たのだけれど、

フェリーなら都市と自然が共存するその力強い地形を横から見られる。

路面電車だけアナウンスがなくボケーっと乗ってはいられなかったけれど、

風を感じて島の端から市街地まで見て回れるのが楽しい。

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日本とは違うゲストハウスで、「海外」体験

香港は治安がいいというし、駅のすぐ隣だし、安いし。

海外旅行では自身初、ゲストハウスに泊まってみた。

 

受付の青年は、爆音で戦闘系スマホゲームをしながら不機嫌そうに

案内してくれた。言われた部屋に行くと、私のベッドに誰か寝ている。

自分の本来のベッドにも先客がいてここで寝るよう言われた、

現状は上段の別のベッドしか空いていない、と。

原則ベッド変更にはペナルティがあるけれど、彼女の先客は外出中で

しょうがなく残りのベッドを使う。

 

すると、満室のはずなのにもう1人のゲストが。

そのゲストは、寝られないので受付に申し立てに行ってしまった。

私も、3晩平穏に寝たかったから先客を連れて受付に戻り、

事情を説明して無料で新しいベッドをもらった。

受付のゲーマー青年は、今度はよく話を聞いて、ソーリー、ソーリーと

言いながらスムーズにベッドをくれた。

でも、このベッドにも先客。疲労困憊だし上段は嫌いで登りたくない、

場所を交換してくれないかと言うけれど

もうトラブルは嫌なので、交渉して正しいベッドに退いてもらった。

 

色んなところに行ったけれど

寺院、要塞、公園、墓地、博物館、市場、海、地元の肌着店、乾物屋

色々まわってみたけれど、印象に残るのはモノより感覚だった。

 

公園に突如現れる謎のアニメのモニュメント、日本では聞かない鳥の声。

日本と同じチェーン店や車が溢れる街で、

竹で組んだ足場を使ってビルを補修する人たち。

「財布を盗まれた」と路上に座り、通行人から小銭を集める旅行者。

列の割り込みやベッドの先客も、日本では滅多にない体験。

 

そして、彼らが行き交う高層ビルだらけの通りは、別の行政区域まですぐの海と、

長い年月をかけて垂直にまで曲がった地層を含む高い山に囲まれている。

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「よそ者感」

脈絡なく色々と書いて来たけれど、香港もマカオも居心地がいい。

この心地よさは、治安の良さに加えて自分の「よそ者感」のなさにある。

 

世界中から人・文化・宗教を受け入れる香港には、ダイバーシティを感じる。

信号機の音や交通標識は、シドニーのものに似ていた。

過去、英国の植民地だった当地では、中国系・英国系文化が折衷している。

街ですれ違う人たちのルーツは、それに限らず多様。

通行人に道を聞けば、子どもを含め比較的多くの人が英語を話す。

もちろん広東語や標準中国語しか話さない人も沢山いるけれど。

 

マカオは、中国系文化とポルトガル文化のいいとこ取り。

中国を筆頭に世界中から人を受け入れているだけあって、訪問者にも寛容。

アジア顔は特に馴染みやすいのか、割とみんな中国語で話しかけてくる。

こちらは中国語が全然わからないのだけれど。笑

 

ハイセンスな買い物なんて

最終日、友人の友人とどうにか落ち合って食事をした。

何となく決めた旅先だけれど、新鮮な経験というのはおもしろい。

自分へのお土産は、ティーカップに花が咲くジャスミン茶と南京錠。

南京錠は持参したものが壊れたので、宿で使う用にマカオで買った。

 

来年は、どこへ行こうかな。

 

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