kayesque

本と映画と、ときどき音楽 旅と雑多な考えの記録

破天荒じいちゃんとスコットランドの絶景

「正しい」とは何だろう。

「善い」とは何だろう。

スコットランドに行きたい。

 

映画の日

1・2ヶ月に一度、早朝に起きだし準備を整える。午前6時か7時から映画を観だし、就寝前のお風呂の中まで観続ける。友人には「おかしいんじゃないの」と言われるが、これはやめられない。

今回は、長編短編合わせて10以上の映画を観た。

 

『海賊じいちゃんの贈りもの』

ある家族の、心温まるお話。まぎれもないドラマムービーだ。しかしこの話、なんとも言えない後味が残った。

f:id:kayesque:20170927213432j:plain映画公式FBより

とある映画配信Webサイトを物色していて、カラフルで平和そうなパッケージが目にとまった。

「やさしそうな映画だな」と思い、その日最初の1本に選んだ。イギリス代表紙デイリー・スターに「ここ数年で最高のブリティッシュ・コメディー」と書かれたヒット作(2014年の作品)。

 

What We Did on Our Holiday

この原題は、直訳すると「私たちが休暇にやったこと」。邦題ではそれが『海賊じいちゃんの贈りもの』と訳されている。おじいちゃんは、ヴァイキングの子孫なのだ。それをきっかけに、この物語は、優しい家族ドラマにもかかわらず後半で強烈さを放つ。

ネタばらしにならないよう、詳しくは割愛する。皆さんにとって、この話はすんなり「めでたし、めでたし」といくだろうか。

 

あらすじ

メインキャラクターは、ロンドン在住のある家族。この家族、誰からみても崩壊寸前。

親戚に秘密で別居中の夫婦に始まり、大人不信の生真面目すぎる長女、夢見がちな弟と、石が友達で困った癖のある妹。

その家族と夫の兄夫婦が、おじいちゃんの誕生日パーティーのため一堂に会する。兄夫婦だって成金と情緒不安定。大人も子供もみんな問題アリ。

一方のおじいちゃんは、破天荒で懐の深いスコットランド男。問題山積の家族を諦観…?達観…?

f:id:kayesque:20170927213458j:plain 映画公式FBより

喧嘩ばかりの大人たちをおいて、おじいちゃんと3人の子供たちは海へとドライブに出かける。そこで彼らをおそった悲劇と子供たちの英断(?)で、物語は急展開…!

 

ご当地感がみどころ

絶景!

物語の序盤から、心の問題やいがみ合いが沢山描かれているが、合間に見える景色は絶景そのもの。海から緑から建物から、観た者はスコットランドへの憧れを駆り立てられること間違いない。

イギリス英語

洋画は吹き替え版で観てはいけない。映画の背景から当然だが、イギリス英語が聞ける点も楽しみの一つだろう。典型的な表現が沢山登場するため、英語の勉強中の方はこの視点からも楽しめることだろう。

 

「正しい」≠「善い」?

この映画では、子供たちの勇気とおじいちゃん愛によって、最大のピンチが招かれる。

おじいちゃんと子供たちに感情移入して「よくやった!」と思うのだが、その直後、社会の規範ではそれが正しくないことに気づく。

 

「正しい」とは何だろうか、「善い」とは何だろうか。幸せとは、何だろうか。 

 

最後にもう一枚…

映画公式FBより、ロンドンプレミアから)

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